最小侵襲前方進入法(AMIS)による人工股関節全置換術
股関節にはさまざまな進入法(どこからどのようにして股関節まで到達するか)があり、同じ人工股関節全置換術でも病院によって進入法が異なります。2000年代初頭より国内でも、筋肉を切離しない「最小侵襲手術(MIS(エムアイエス):Minimally Invasive Surgery)」が徐々に普及してきました。MISにもいくつかの方法がありますが、当院では「最小侵襲前方進入法(AMIS(エイミス):Anterior Minimally Invasive Surgery)」という進入法を使用しています。AMISは、筋肉を一切切離しないだけでなく、筋肉以外の軟部組織も可能な限り温存する特殊な前方進入法です。関節包の外にはほとんど侵襲を加えずに手術操作をするため、他のMISよりもさらに低侵襲であり、手術後の痛みが少なく、早期回復が期待できます。皮膚切開の長さは体格や変形の程度などによって違いますが、約7~9cm程度です。AMISはフランスで開発された進入法で、国内でも注目され徐々に広まっています。
※ただし、股関節の変形の程度によってはAMISでは行えない場合もあります。
※ただし、股関節の変形の程度によってはAMISでは行えない場合もあります。
詳しくは、こちらをご覧ください↓
人工股関節全置換術について

人工股関節の一例
筋肉を切離しない最小侵襲前方進入法(AMIS)
オーダーメイドの骨切りガイド(PSI)を用いた人工膝関節全置換術
手術中に変形して傷んだ骨を切除する際、最適な角度と量の骨切りをすることが重要です。従来の方法では、骨の中に金属の長い棒を差し込み、その棒を指標に骨切りをしていました。当院では、「オーダーメイドの骨切りガイド(PSI(ピーエスアイ):Patient Specific Instruments)」を使用しています。従来の方法と比べて、より正確に人工関節を設置することができ、侵襲が少ない手術方法です。まず、手術前に撮影したCTによる3次元の画像データをコンピューターに取り込み、コンピューター上で個々の患者さんの骨の形状に合わせて骨切りする角度や量を決定します。手術計画の情報をもとに、3Dプリンターを用いてオーダーメイドの骨切りガイドを作成します。手術中にこの骨切りガイドを骨の上に設置して骨切りすると、手術前にコンピューター上で計画した通りに正確に骨切りすることができます。
※ただし、人工膝関節の種類によってはPSIを使用できない場合もあります。
※ただし、人工膝関節の種類によってはPSIを使用できない場合もあります。
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人工膝関節全置換術について

コンピューター上の手術計画
オーダーメイドの骨切りガイド(PSI)
人工関節外来の受診
外来日は毎週木曜日の午後で、完全予約制です。受診をご希望の方は、紹介元医療機関(かかりつけ医)から当院の地域連携センターを通してご予約をお願いします。詳しくは、地域連携センターまでお問い合わせください。
地域連携センター | TEL:046-827-1117 |
FAX:046-823-5020 |