お知らせ
多発性のう胞腎外来を開始します。■ 糖尿病透析予防外来を行っています。
2014年から、内分泌糖尿病科と連携して糖尿病透析予防外来を行っています。
厚生労働省の調査によると、日本の糖尿病患者数は300万人を超え、増加傾向にあります。70歳以上に限ると男性の4人に1人、女性の6人の1人が糖尿病にかかっています。糖尿病の罹患期間が長くなると様々な合併症が出現しますが、糖尿病性腎症はその1つであり、進行すると腎臓の働きが低下するため、腎臓の代わりとなる透析が必要となります。実際、透析に至る様々な原因疾患の中で、糖尿病性腎症の割合が最も高く、今後も増加することが予測されています。糖尿病透析予防外来では、糖尿病性腎症の進行を抑制・改善することを目標として、医師、看護師、栄養士が連携して治療に当たります。
対象 | 当院の内分泌糖尿病科または腎臓内科に通院中の糖尿病の方となります。 |
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場所 | 腎臓内科の外来で行います。 |
時間 | 平日の午前中、1時間ほどかかります。 |
予約 | 外来医師または糖尿病外来の看護師にご相談下さい。 |
ご紹介
診療内容
当腎センターは病床36、透析ベッド23(同時透析数)であり、9名の腎臓病専門の医師により日常の業務を行っております。
取り扱う主な疾患は、急性腎炎、慢性腎炎、急性腎不全(急性に腎機能が低下してむくんだり、尿毒症になる病気)、慢性腎不全(4~5年から10年以上かけて腎機能が低下し尿毒症になる病気)、急性進行性腎炎、ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症、多発性のう胞腎、高血圧、たんぱく尿、血尿、むくみ、電解質の異常(塩分のバランスが崩れる病気)、膠原病にともなう腎障害などです。
本邦で慢性腎不全に人工腎臓による血液透析が導入されたのが昭和41年頃ですが、当院では昭和42年の5月には最初の血液透析が実施されており、神奈川県下では最初の一例であったという歴史もあります。
現在三浦半島には約1,000名を超える透析患者さんがいらっしゃいますが、その内の80%以上が当院で透析を始めた患者さんであり、当院腎センターと関連施設で責任を持って管理しており、文字通り透析療法でも横須賀・三浦半島の基幹病院となっております。
また、当腎センターでは慢性腎不全患者さんに持続式携行式腹膜透析(CAPD)も実施しており、現在約20名の腹膜透析患者さんが在籍しています。患者さんによっては生活の質という点から血液透析より優れている場合もあります。
血液透析以外でも、高脂血症、重症筋無力症、劇症肝炎、潰瘍性大腸炎などの患者さんに血漿交換療法、薬物中毒に対しては吸着療法など様々な血液浄化療法を施行しております。
主な取り扱い疾患
準備中です。
診療実績
2018年度 診療業績入院 | 腎臓内科 | 821人 |
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透析導入 | HD導入 | 79人 |
PD導入 | 3人 | |
手術 | AVF | 134人 |
AVG | 31人 | |
カフ型カテーテル留置 | 26人 | |
上腕動脈表在化 | 11人 | |
腹膜透析関連手術 | 6人 | |
その他(瘤切除、外科的血栓除去など) | 35人 | |
VAIVT | 828人 | |
経皮的血栓除去 | 71人 | |
腎生検 | 69人 | |
体外循環 | 血液透析件数 | 5824人 |
CRRT | 149人 | |
血漿交換(PE) | 24人 | |
白血球除去(GMA、LCAP) | 10人 | |
腹水濃縮(CART) | 18人 | |
吸着(PA, PMX) | 4人 |
多発性のう胞腎外来
■多発性のう胞腎外来(第2・4週の月曜日午後)を開始します。
腎臓が悪くなり透析に至る病気の中に、遺伝子の異常で発症する 『多発性のう胞腎』 という病気があります。
のう胞が腎臓に多数みられ、次第に大きくなるために正常に働く腎組織が少なくなり腎不全となり、また周囲を圧迫して腹部の痛みや膨満、血尿等の症状を呈します。これまで病気の進行を抑えることができず、60歳までに半数の方が透析に移行するとされてきました。
最近になり、のう胞の拡大をを遅らせる効果を持つ薬剤が使えるようになり、適応のある患者さんにとって1つの福音となりました。2015年1月には、多発性のう胞腎が難病医療費助成制度の対象疾患となり、条件を満たせば医療費の助成も受けられるようにりました。
当院では、2016年4月より、多発性のう胞腎外来(診療日:第2・4週の月曜日)を設け、専門的にこの病気を診る仕組みを導入いたしました。専門外来では、ご自身の病気のことだけでなく、ご家族のことや仕事に関する相談もお引き受けしておりますので、お気軽にご相談ください。予約制ですので、受診にはかかりつけ医よりの連携室を通しての予約が必要となります。
CKD
CKDが進行すると、最終的に透析や腎移植が必要となります。 日本の透析患者数は2017年末で33万人を超え、なお増加し続けています。その結果、医療経済的に大きな問題となっています。また、CKDそのものが心筋梗塞や脳卒中や心不全などの心血管病変、死亡リスクを上昇させることが知られています。
CKDの初期段階では、多くの場合で自覚症状に乏しいため、診断には血液・尿検査が必要となります。 CKDを早期に診断し、適切な治療を行うことで、CKDの重症化を防いだり、進行を遅らせることが可能となります。 そのためには、自施設のみでなく、近隣の医療機関との連携が重要です。 当院では、専用の連携パスシートを使用して診療にあたっています。