整形外科

お知らせ

初診となる方は、紹介状をお持ち下さい。
火・金曜日は手術日となっておりますので、予約以外の方はなるべく他の曜日にいらして下さい。
午後の外来はすべて予約制となっています。

ご紹介

診療内容

 四肢(手、足)や脊椎(頚、背中、腰)など、人間が体を動かすのに必要な器官を「運動器」と言います。この運動器に生じる様々な障害や外傷を治療し、「より快適に動ける」ようにできるだけお手伝いするのが我々整形外科医の役割です。具体的には骨折や捻挫などの外傷、頚や腰の痛み、関節痛や手足のしびれなど、非常に多彩な症状を対象としています。当院は、創立100年を超える横須賀三浦半島地区の基幹病院です。外傷はもちろん、昨今の高齢化社会の到来に伴い、中高齢者の変性疾患に対する治療が主体です。その中で脊椎、関節、スポーツ外科の分野で最新治療を心がけ努力しております。
 脊椎外科領域では、各種の神経ブロックを中心とした保存的治療を十分に行い、大多数の患者さんで改善が見られています。改善のみられなかった患者さんや、特に障害の強い患者さんに対しては、様々な手術法を使い分けて治療を行います。術後は早期に(ほとんど翌日から)歩行を開始するため、入院期間は1~2週間と短くなっています。手術が必要なほど重症な場合には、高齢の方でも積極的に手術を行っています。
関節外科領域では、膝や股関節の変形性関節症の治療が多くを占めます。種々の治療を受けた後に紹介されてくる患者さんが多いため、根本的な治療として手術を希望される場合がほとんどです。最近では機械の進歩や手術前後の麻酔管理などが発達したため、80歳代の方でも人工関節置換術を行う場合も増えています。原則として翌日から積極的にリハビリ(歩行練習)を行うため、入院期間も2~3週間となっています。
 また当院には救命救急センターがあるため、他院では治療できない重症の多発外傷や脊髄損傷などが搬送されてきます。救急部のスタッフと連携をとりながら、夜間・休日の緊急手術にも対応しています。また、重症の内科的合併症(心疾患や透析など)を持った患者さんの整形外科的治療も、当院では多数行っています。
 長期療養が予想される場合は、リハビリ病棟あるいは地域連携病院などに移っていただき、リハビリに専念していただくケースもあります。
 当科は以上のような理由で、急性期の患者さん、重症の患者さんが集中するため、外来に関しましては、完全紹介制へと移行させていただきました。これは、手術や入院が必要な患者さんの治療に専念する必要があるからであり、その必要がないと考えられる患者さんは近隣の診療所の先生に治療をお願いしなければならないからです。まず近くの整形外科開業の先生を受診していただき、手術等特別な治療が必要な場合には、紹介していただくことになります。
 治療方針はカンファレンスにてスタッフ全員で検討し、手術やその他の治療を決定しています。昨年度は年間1066件の手術を行いました。内容は非常に多彩ですが、主なものを挙げると以下のようになっています。

手術実績
内容 2016年度
脊椎(頚・胸・腰椎) 148件
関節形成術(人工関節・人工骨頭・骨切り術) 132件
関節鏡視下手術 42件
骨折観血的整復固定術 513件
専門用語の解説
専門用語 解説
腰椎椎間板ヘルニア 背骨と背骨の間には、椎間板という組織があります。椎間板は中心に髄核物質と呼ばれる軟らかい組織と、その周辺に線維輪と呼ばれる外層でできています。椎間板は年齢とともに、変性し亀裂が生じ、内容物が押し出され突出することがあります。これを椎間板ヘルニアといいます。突出した椎間板が神経を圧迫すると下肢に痛みしびれ、筋力低下が生じることがあります。固定、内服、ブロック等で症状改善しない場合、もしくは排尿、排便障害ででてくるような場合は髄核摘出術が必要となります。
腰部脊柱管狭窄症 背骨には神経の通り道である脊柱管という孔があります。年齢とともに背骨が変形したり、靭帯が肥厚したりして脊柱管が狭くなってきます。これを脊柱管狭窄症といい、狭くなるにつれ神経が圧迫されて下肢の痛み、しびれ、筋力低下が生じます。これらの症状は歩行時により悪化し、長距離を続けて歩くことができなくなり、歩行と休息を繰り返す間欠性跛行という状態になります。内服、ブロック等で症状改善しない場合、もしくは排尿、排便障害がでてくるような場合は除圧手術が必要になります。
腰椎すべり症 背骨と背骨の間がずれているのをすべり症といいます。不安定なため頑固な腰痛をひきおこし、そのなかにある脊柱管を圧迫し神経症状(下肢痛、しびれ、筋力低下)を呈します。コルセット、ブロック等で保存的に加療しますが、症状改善しない場合、もしくは排尿、排便障害がでてくるような場合には手術が必要になります。当科では、金属を用いた後方椎体間固定を主に選択しており、骨粗鬆症の強いリウマチや透析の患者さんにも幅広く対応しています。
骨粗鬆症 骨を構成する成分が減少すると同時に骨そのものの質が悪化する病気です。結果として軽微な外傷で骨折が生じます。背骨や足の付け根、手首などが好発部位です。背骨の骨折は圧迫骨折といわれるものがほとんどで、安静、固定により元の形に戻ることはなく潰れた状態で骨は癒合していきます。従って、背骨が曲がることが多く、又骨癒合しなければ痛みか強く残ったり、ひどければ神経を圧迫し重篤な麻痺を生じることもあります。この場合は手術が必要なこともあります。
頚椎症、頚髄症 首の背骨(頚椎)自体あるいは椎間板が傷んで骨軟骨が増生するため頸部痛を来たすものを頚椎症といいます。内服、体操療法、リハビリで軽快することが多いのですが、進行し手足のしびれ、痛み、筋力低下、歩行障害(足が突っ張る)細かい手指の動作がしにくいなどが出てきますと神経の圧迫が予想され、これを頚髄症といいます。精査し(MRI,造影など)症状の経過によっては、手術が必要なこともあります。当科では最近侵襲の少ない白石式椎弓拡大術を採用しており、早期離床、固定除去に努めております。
頚椎後縦靭帯骨化症 脊髄の前方にある後縦靭帯が骨化して、脊髄を圧迫する病気です。進行すると上記のような頚髄症を呈してきます。症状の経過によっては手術が必要なこともあります。特定難病疾患に挙げられており、医療費の公費負担を受けられる場合もあります。
変形性膝関節症 膝関節は最も負担のかかりやすい関節で、年齢とともに軟骨はすりへり、筋力の低下とあいまって除々に進行して行きます。膝痛、動きの悪さが保存的治療(筋力強化やリハビリ、内服、関節注射等)で改善せず、日常生活に支障をきたすようになると手術適応となります。最近では手術手技や人工関節の発展により、より早期にリハビリが始められ、耐用年数も伸びてきており、適応年齢も広がっています。
慢性関節リウマチ 変形性関節症と混同されがちですが、膠原病の一種です。関節液を作る滑膜に原因不明の炎症がおこり、関節軟骨、関節包、靭帯などを破壊し進行性に変形していく病気です。身体所見、血液検査、レントゲンなどから総合的に診断されます。治療としては、薬物療法が中心で、場合によりリハビリを行いますが、疼痛、変形が著明な患者さんには、手術を勧めています。おもに人工関節をおこないますが、最近は股、膝関節以外にも肩、肘関節も行っております。