耳鼻咽喉科

お知らせ

親切・丁寧に診察することを心がけておりますので、患者さんの人数が多い場合、
待ち時間が長くなりご迷惑をおかけすることがあるかもしれませんが、どうかご了承ください。

外来患者様の待ち時間短縮と他の医療機関では対応できない耳鼻咽喉科疾患の診断や緊急疾患への対応など急性期病院としての役割を果たすため 平成27年5月7日(木)より初診患者紹介予約制とさせていただきます。再診は、従来通り予約制となります。

電話での予約受付
 医療機関からの予約:地域連携センター TEL 046-827-1117(直通)
                    FAX 046-823-5020
 患者様からの予約:15:00-17:00 耳鼻咽喉科外来 TEL 046-822-2710(代表)

ご紹介

診療内容

耳、鼻、咽頭、喉頭のほとんど全ての良性・炎症性疾患などを診断・治療していますが、それ以外に頭頚部領域(耳・鼻・咽頭・喉頭・首)すべてにできる悪性腫瘍も専門的に扱います。
甲状腺疾患についても、腫瘍性疾患(良性・悪性)すべてを扱います。
そのため、最近では耳鼻咽喉科・頭頸部外科と呼称するようになってきています。

主な取り扱い疾患
疾患名 治 療
耳疾患 めまい・平衡機能障害、聴力障害に対して専門的に診断治療をおこなっています。
突発性難聴に対してはステロイドの大量投与・プロスタグランジンによる内耳の血流改善治療・酸素吸入治療、それでも反応がない方にはデフィブラーゼを用いた脱線維素化療法(血液をさらさらにする)や、ステロイド鼓室内注入療法も併用して良好な成績をあげています。
めまいの診断には赤外線カメラを用いて眼振を詳細に観察し、症例に応じて浮遊耳石置換法(エプリー法など)も施行しています。
内耳障害で説明がつかない方などは内耳から脳幹部・小脳のMRI・MRAを撮っています。
耳鳴の方には、薬物療法・漢方を用いた治療以外にもTRT治療(耳鳴り治療器を用いた騒音による順応療法)も積極的にすすめています。
また、慢性・真珠腫性中耳炎などに対し年間約40~50例の鼓膜・鼓室形成術を施行し、重度の顔面神経麻痺の方には積極的に顔面神経減荷術をして良好な成績を得ています。
難聴でお困りの方も身体障害者指定医、補聴器指導医もおりますので、お気軽に相談してください。
鼻副鼻腔疾患 以前は術後顔が腫れて痛みやしびれがつきものだった蓄膿(慢性副鼻腔炎)の手術も内視鏡下にマイクロデブリッターを使用し、ナビゲーションシステムも使用しており、低侵襲の鼻副鼻腔手術を施行することで非常に楽にうけられるようになっています。
また、アレルギー性鼻炎に対しては希望でレーザー治療もしていますが、もう少し効果の持続する超音波メス・高周波による治療や下鼻甲介切除術も希望により日帰り・短期入院で積極的に施行しています。
口腔咽頭疾患 慢性扁桃炎、扁桃病巣感染症(IgA腎症、掌蹠膿疱症等)に対して、安全な全身麻酔科管理の上で扁桃摘出術を施行しています。
また最近話題のいびき・睡眠時無呼吸症候群に関しても、症例に応じて扁桃摘出術や口蓋咽頭形成術(UPPP)、鼻閉があればそれに対しても手術を含めて対応しています。
また、平成22年夏以降、現在施行している簡易型アプノモニターによる検査だけでなく脳波を含めた1泊でのスリープスタディーを施行し、睡眠時無呼吸外来を開始・nasalCPAP(鼻マスクによる持続陽圧呼吸療法)をする治療も開始しています。
喉頭気管食道疾患 声のかすれなど音声障害に対して電子スコープを用いて詳細に観察し、声帯ポリープなどは必要に応じラリンゴマイクロサージェリー(全身麻酔下経口的に顕微鏡下の微細手術)を施行しています。
嚥下障害に対しても電子スコープによる嚥下評価(VE)を施行し、下咽頭食道透視検査(VF)とともに評価し、リハビリ科と協力して嚥下指導にあたっています。
リハビリで改善のみられない方は、嚥下改善手術や気管喉頭分離術・喉頭摘出術なども施行しています。
また、内科や外科で胃瘻増設が困難な方に対し、経皮的経食道胃瘻増設術(PTEG)も当科で施行しています。
頭頸部腫瘍疾患 年間約100例の手術を施行しています。
外来においては高精細電子スコープやNBI内視鏡を用いて早期がん・表在がんの早期発見に努めています。
また、悪性腫瘍の治療にあたっては、放射線科・口腔外科・薬剤師・栄養師・看護師や病理科ともカンファレンスを開き治療にあたっています。
手術に際しては、外科や形成外科とも共同で遊離移植を行い、機能や形態の温存につとめています。
また、進行度や身体的状況、患者さんの希望により化学療法と放射線治療、手術、ときに動注治療を組み合わせて患者さん個々人に合った治療法を選択するようにしています。
詳細は頭頸部腫瘍の項をごらんください。
»頭頸部腫瘍(がん)
手術実績
疾患名 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度
耳科領域 鼓室チューブ留置術 13 17 3 9 9 10
鼓膜形成術 14 17 9 8 12 11
鼓室形成術 26 23 9 16 15 13
乳突削開術 15 16 9 10 11 11
乳突充填術 9 6 8 1 2 1
外耳道腫瘍摘出術(内 悪性) 1       3(0) 3(0)
耳介腫瘍摘出術(内 悪性)       2(1)    
鼓膜切開術 7 2 9 10 7 8
鼓膜穿孔閉鎖術            
外耳道異物摘出手術            
内耳窓閉鎖術   1 1      
顔面神経減荷術 1 1 1   2 2
耳瘻孔 1 6 5 1 1 4
鼻科領域 鼻中隔矯正術 41 45 30 36 46 24
下甲介切除術 105 108 105 77 88 50
内視鏡下鼻副鼻腔手術 103 125 103 81 128 83
和辻・デンケル氏手術     1      
キリアン氏手術           1
鼻・副鼻腔悪性腫瘍手術         2 1
鼻腔腫瘍摘出術 3 1     2 1
鼻粘膜焼灼術         1 1
鼻骨骨折整復術 1         1
鼻茸摘出手術 1         1
鼻腔異物摘出手術            
後鼻神経切断術 1       2  
眼窩骨折観血的手術 5   2      
上顎骨骨折整復手術            
鼻前庭嚢胞摘出術            
後鼻孔閉鎖術            
鼻涙管解放 1 2 2      
内視鏡下眼窩腫瘍生検 1          
眼窩服鼻腔骨腫摘出手術       1    
鼻腔涙嚢吻合術       1   1
口腔・上中咽頭領域 口蓋扁桃摘出術 61 58 54 49 86 97
アデノイド切除術 33 20 24 23 33 26
軟口蓋形成術(UPPP) 5 9 4 6 2 5
舌腫瘍手術   1   1 4  
舌悪性腫瘍手術(内 再建) 8(4) 5 4(2) 5(1) 12(1) 4(1)
上咽頭腫瘍手術(内 悪性)         1(0)  
中咽頭悪性腫瘍手術(内 悪性)   4(4) 3(3) 5(4) 4(2) 3(3)
口唇腫瘍摘出術 2   1      
口腔・咽頭粘焼灼術            
口腔悪性腫瘍手術(内 再建)     1 7 5(1) 4(0)
口腔腫瘍摘出   1       2
後鼻孔閉鎖症手術            
副咽頭間隙腫瘍手術            
舌小帯短縮症手術            
頬粘膜悪性腫瘍手術           1
茎状突起切除術            
下顎骨悪性腫瘍手術   1       2
顎骨腫瘍摘出手術   1 2      
扁桃摘出術後止血術       1   1
喉頭・下咽頭・気管・食道 気管切開術 9 14 17 18 31 21
気管切開口閉鎖術 8 5 5 1 6 2
気管口開大 2   1 3 2  
気管口肉芽摘出手術            
声帯ポリープ摘出術 3 9 3 10 7 7
ポリープ様声帯手術 2 2   4 3 1
喉頭腫瘍摘出術 27 42 41 27 16 11
喉頭蓋嚢腫摘出術 1 6 1 2 6 2
喉頭異物注入術 1          
食道直達鏡 1          
喉頭悪性腫瘍手術(LMS下切除)       2 9 11
喉頭悪性腫瘍手術(喉頭全摘術)   1 4 3 2 3
喉頭悪性腫瘍手術(喉頭部分切除術) 1 2   1 1 1
喉頭・下咽頭悪性手術(遊離空腸再建) 1   1      
喉頭・下咽頭悪性手術(部分切除術、大胸筋皮弁再建) 1          
喉頭・下咽頭悪性手術(部分切除術、前腕皮弁再建)     1      
下咽頭腫瘍摘出術 6 1 1 6 2 1
咽頭外傷手術         1  
食道ブジー       1    
LMS下下咽頭(悪性腫瘍)部分切除術 2 2   10 9 1
気管悪性腫瘍摘出 1          
咽頭拳上術 1          
咽頭気管分離手術   1 3 1   1
咽頭皮膚瘻閉鎖 1          
ブラインドバイオプシー 1 1        
食道ステント留置手術   2        
顔面・頚部 顎下腺摘出術(唾石) 1 1(1) 6(5) 5 4 1
顎下腺腫瘍摘出術(内 悪性) 2(1) 3(1) 1(1) 3(1) 2(1) 6(3)
舌下腺摘出術         1 1
ガマ腫切除       1 1  
耳下腺腫瘍摘出術(内 悪性) 12(1) 17(2) 17(2) 21(2) 23(2) 15(1)
甲状腺腫瘍摘出術 20 15 15 8 17 18
甲状腺悪性腫瘍手術(亜全摘) 14 19 9 22 18 40
甲状腺悪性腫瘍手術(全摘) 7 7 11 11 12 6
副甲状腺腫瘍摘出術 7 1 3 6 4 2
頚部郭清術 (一般的な)RND・MND(内 単独) 14(6) 14(8) 28(5) 13(2) 16(7) 6
甲状腺癌頚部郭清(内 単独) 20 11 8 32(2) 30(5) 21(5)
SOND (内 単独) 1 5(2) 1(1) 2 6(5) 5(0)
上縦隔郭清(内 単独)       1(1)    
頚部リンパ節摘出術 14 11 14 20 30 20
顔面外傷観血的整復術            
浅側頭動脈カニュレーション            
DP皮弁等の形成手術 3   5 4 4  
STSG 3          
頚嚢摘出術 2 3 1 2 3 3
唾石摘出術 1 1   4 3  
頚部腫瘍摘出手術 3 7 4 3 13 5
PTEG 1 3 4 1 5 7
眼窩悪性腫瘍摘出術            
頚部膿瘍切開 1   2 4 4 3
副咽頭間隙腫瘍摘出手術       1    
側頭骨骨腫瘍摘出手術       1    
Voiceボタン挿入 1   3 2   1
皮膚皮下腫瘍摘出術 5 1 1 2    
梨状管摘出術            
皮膚悪性腫瘍手術     2      
頚部外傷 止血術 1 1 1      
外来手術            
鼓膜切開 53 64 29 67 32 35
鼓膜穿孔閉鎖   7 1 2 1  
鼓膜チューブ留置 7 12 6 19 13 7
鼻粘膜焼灼 13 54 37 41 64 24
鼻骨骨折整復 4 3 1 1 2 1
異物除去(咽頭)   2     1  
異物除去咽頭(耳) 1 1     1  
異物除去咽頭(鼻) 1 1 6 8 15 2
鼻茸摘出 3 3        
扁桃周囲膿瘍切開 8 1 3 2 1  
喉頭アテロコラーゲン注入   6 1 4 3 2
ボトックス   10 3 5 4  
外耳道切開       1    
診察の受け方

・平成21年4月より、初診再診とも受診される場合には完全予約制となっています。
 平成27年5月7日からは完全紹介制となっていますので、かかりつけ医より紹介してもらってください。
・予約は、耳鼻咽喉科外来受付にて、平日午後3時~5時の間に承ります。
 予約枠には限りがあります。かかりつけ医から地域連携室を通して紹介いただくと、優先的に予約が取れます。
・手術日(火・金)は1診のためできるだけ避けて下さい。(非常勤医師の診察になります。)
・完全紹介制のため予約外の方は、重症の方以外は予約患者さんの空いたときでの診察となり、どの位の待ち時間かわかりません。
 また、その場合でも紹介状をお持ちであれば出来るだけ優先して診察させていただいています。
・また予約の方も、当院は重症患者さんも多く、親切・丁寧に診察・説明することを心がけておりますので、
 できるだけ予約時間での診察をできるように努力はしていますが、1時間程度は遅れることもありますのでご了承ください。

専門用語の解説
専門用語 解説
真珠腫性中耳炎 慢性中耳炎の特殊なもので、放置すると難聴の悪化・めまい・顔面神経麻痺・髄膜炎などにもつながる恐い中耳炎です。手術が原則です。
鼓室形成術 慢性中耳炎・真珠腫性中耳炎に対して行う手術です。聴力改善ならびに保存を目標とします。
内視鏡的副鼻腔手術(ESS) 副鼻腔炎(蓄膿症)に対して行う内視鏡を利用した手術です。上唇のところを切らずに鼻の穴から手術ができるようになり、軽い手術になりました。
鼻中隔矯正術・下甲介切除術 鼻中隔弯曲症・アレルギー性鼻炎などによる鼻閉(鼻づまり)を改善する手術です。
いびきに対する口蓋形成術 いびきのひどい方、睡眠時無呼吸症に対して行う手術です。
各部位レーザー手術 喉頭腫瘍、舌腫瘍、咽頭腫瘍などのうち、前癌状態(癌になる直前の状態)などに対して、メスで切らずに手術ができます。
超音波ガイド下微細針による甲状腺・頚部腫瘍の細胞診(FNA) 切らずに微細針による吸引で、腫瘍の診断がある程度までできるようになりました。

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)とは

睡眠中に無呼吸(呼吸が10秒以上停止)が5回以上繰り返される病気です。主に、いびきや昼間の眠気、熟眠感がない、起床時の頭痛などの症状があります。SASは生活習慣病と密接に関係しており、放置すると生命の危険に及ぶこともあります。また、SAS特有の眠気は交通事故を起こす危険もあり、早期に適切な治療をすることが大切です。

SASの危険性
■合併症(生活習慣病)

SAS患者さんの多くは高血圧、心臓病、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病を合併しています。放置すると生命に影響を及ぼすことがあります。最近では肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症の「死の四重奏」に「SAS」を加え、「死の五重奏」と言われることもあります。それほどSASは生命に関係している疾患です。しかし、SASを治療することで「四重奏」を軽減できたり、予防することもできます。患者さんの中にはSAS治療をすることで高血圧のお薬を減量できた方もいらっしゃいます。適切な検査を行い、ご本人にあった治療を行うことが大切です。

重症睡眠時無呼吸症候群の患者さんは合併症などのために、約4割の方が9年後に亡くなっているというデータもあります。

■交通事故

SAS特有の昼間の眠気は、居眠り運転事故や労働災害などにつながります。2003年の山陽新幹線運転士さんの居眠り運転はこのSASの眠気によって起こったことでした。ある報告によると酩酊に近い飲酒状態の人より、重症SAS患者さんの方がハンドル操作ミスが多かったとのデータが出ています。 SASによる眠気ではありませんが、アメリカ睡眠調査「WAKE UP AMERICA」によると、スリーマイル島の原子力発電所の事故や、スペースシャトルチャレンジャーの事故は睡眠障害によって引き起こされたと報告されています。たかが眠気と侮っていると大事故などを起こしかねません。SASによる眠気はSASをしっかり治療することでコントロールできます。心当たりのある方は早期に受診されることをお薦めいたします。

SASの原因

睡眠時無呼吸は、上気道(空気の通り道)が塞がれる事により起こります。塞がれる原因は、首周りの脂肪の沈着、扁桃肥大、アデノイド、顎が小さい、気道へ舌が落ち込む、軟口蓋、口蓋垂(のどちんこ)が長い、舌が大きい、鼻が曲がっている、つまっているなどがあげられます。また、欧米人のSAS患者さんは肥満の人がほとんどですが、日本人の場合は元々顎が小さくて(小顎症)、気道がふさがれやすい方が多く、やせていてもSASである方もいらっしゃいます。SASの患者さん全員が太っているわけではありません。

検査

無呼吸を指摘されたり、SASを疑われたりした場合は、受診をお薦めします。受診時に睡眠、自覚症状について問診し、検査方法を決定します。夜間の状態を診るため、まず簡易検査(アプノモニター)を行います。SASが疑われる場合は、入院をしていただき夜間の睡眠時の状態を詳細に検査(終夜ポリグラフィー:PSG)します。
また、鼻づまりの具合やどこで息が止まってしまい、いびきをかくのかを調べるために、ファイバースコープで鼻やのどの中を観察したり、鼻くう通気度検査を試行したりします。人によっては軟口蓋の長さなどの検査ために、XpやMRIを撮って調べる必要のある方もいます。

■簡易検査(アプノモニター)

夜間睡眠中の呼吸状態を測るご自宅でする検査です。夕方、病院に機械を取りに来て頂き、説明を受けます。ご自宅でその機械を付けて、いつも通り就寝します。翌日の午前中に機械を返しに病院に来て頂きます。終夜ポリグラフィー(PSG)を実施する前に行います。

この検査の結果、あまり無呼吸を認めなくても症状がある方はPSG検査をお勧めします。実際にPSG検査をして、初めて無呼吸が診断できる人もいます。

■終夜ポリグラフィー(PSG)

病院に1泊入院して、睡眠状態(眠りの深さや睡眠の質)と呼吸状態を同時に測る検査です。脳波や心電図、胸部・腹部のうごき、鼻からの気流、動脈血中の酸素の量を連続して計測し、その結果をトータルに医師が判断します。この検査は体に電極やセンサーなどをつけて行います。痛い検査ではありません。夕方入院して、夜間睡眠時に検査をして、翌朝には退院出来ます。

この検査でAHI(無呼吸指数:1時間に呼吸が何回止まっているか)が20以上となると、健康保険でCPAP(鼻のマスクによる経鼻的持続陽圧呼吸療法)の適応となります。

治療

SASと診断された場合は、治療法が必要です。治療は、内科的治療(CPAP)、歯科装具、手術に分けられます。患者さんにあった治療法を患者さんと相談しながら医師が選択します。また、治療を効果的に行うためにも生活習慣の改善にも心がけましょう。

■CPAP

CPAP(Continuous Positive airway Pressure:経鼻的持続陽圧呼吸療法)といい、鼻から専用のマスクを介して空気を送り気道を広げる療法です。
睡眠時無呼吸症候群の治療法の中で最も有効性が高く安全かつ確実な方法がCPAP療法です。睡眠中に鼻マスクを装着し、鼻マスクから空気が一定圧で送り込まれ、睡眠中に緩んだ喉の筋肉によって喉が塞がってしまうのを防ぎます。
当施設ではCPAPを開始する時には、治療のための教育入院を兼ねて1泊入院しCPAPを装着した状態でPSG検査を行います。これをタイトレーションといいます。タイトレーションにより適正な圧の設定や、治療効果を判定します。この日から治療はスタートします。

当施設ではCPAPを開始する時には、1泊入院しCPAPを装着した状態でPSG検査を行います。これをタイトレーションといいます。タイトレーションにより適正な圧の設定や、治療効果を判定します。

【CPAPの効果】

CPAPを使うことによって、熟睡ができるようになり、昼間の眠気から解放され、仕事や運転などでも眠気がなく集中できるようになることが多いです。日本では、健康保険で中等症以上の睡眠時無呼吸症候群の方が保険適応です。重症の患者さんの場合は虚血性心臓病や脳血管障害による死亡のリスクを軽減することができると報告されています。治療効果は、翌朝から劇的な効果を実感できる場合もありますが、そうでなくても徐々に効果を体感できる方が多いです。導入当初はマスクや、空気圧の違和感などで、継続は難しいと考える患者さんもいらっしゃいます。しかし、実際には当初違和感が強くても徐々に慣れてしまう方が大半です。治療成功のカギは、適正な空気圧設定とマスク選択/フィッティングです。

【費用】

中等症以上の睡眠時無呼吸症候群の場合(1時間あたりの無呼吸/低呼吸指数が20回以上)は健康保険が適用されており、自己負担は3割負担の方で月に約5,000円弱程度です。ただし健康保険でこの治療を受けられる場合、毎月必ず外来受診することが必要です。
PSG検査およびタイトレーションの1泊入院は個室管理が必要なため、自己負担は3割負担の方で当施設では約40,000円程度です。

■マウスピース

軽症の無呼吸症の方、顎が小さく舌が沈下して息が止まる方に有効な治療がマウスピース療法です。無呼吸症の方に適応されるマウスピースは、一般の歯ぎしり防止用やスポーツ選手が使用されているものと異なり、下顎を前方に数mm突き出してかみ合わすようにするものです。これにより咽頭部が広がり、睡眠中に喉が狭窄/閉塞することを防ぎます。いびき症の方にも有効です。個人の歯形に合わせて製作します。当施設では歯科口腔外科と連携し、作製を依頼しています。副作用として顎の痛みや違和感がありますが、数ヶ月の使用で徐々に慣れていくケースが大半です。総入れ歯や、ひどい顎関節症の方は使用できません。

■外科手術

無呼吸の責任部位が明確な場合に適応されます。小児の睡眠時無呼吸症候群の大半は扁桃肥大が原因で、そのため扁桃摘出術が有効です。全身麻酔で行います。成人の場合は、責任部位が明確でないことが多く、また肥満を合併されているケースも多いため、手術適応には慎重な判断が必要です。また肥満合併の重症の方の場合は、手術そのもののリスクが高いことも考慮する必要があります。ただCPAPやマウスピースで治療を行う患者さんでも、鼻詰まりが無呼吸の悪化要因になっている場合や明らかに扁桃肥大が原因と考えられる場合などもあり、手術治療とCPAPの両方が必要なケ—スもあります。また、口蓋垂が長いなどの咽頭部の明らかな狭窄が原因と考えられる場合はUPPP、LAUPなどの手術を試行する場合もあります。
このような手術も当施設で行うため、CPAPから外科手術までSASをトータルに治療する事が出来ます。